Reflected in a Corner of Memory

削ぎ落とした要素の中に、清々しさがやさしく立ちのぼるガラスのベース。ガラス作家、津村里佳(つむら りか)さんによる作品です。



食事をする、花を飾る。日々の彩りや目にしたものごとの集積が記憶となっていく中で、ふと思い出された折に、記憶に映る光景の片隅に在るものを作りたいと語る津村さん。装飾を抑えたごくシンプルなフォルムの作品を制作しています。



要素が少ないからこそ、線や曲面の端正さが際立ち、手吹きによるゆらぎの中にも、しなやかで凛とした美しさを宿しています。



卓上からまっすぐ立ち上がる姿は、すっきりとした無駄のない造形とガラスの透明感が相まって、周辺の空気を浄化してくれるよう。添えられる草花や食材を心地よい距離感で引き立てながら、使い手それぞれの価値観や時間に調和します。



ありふれた日常にも特別なひとときにも手に取りたくなる普遍的な存在感で、日々のシーンを居心地よく、穏やかに調えてくれる花器です。

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