2024年8月2日(金) より doinel にて、「Touch」と題した企画展を開催いたします。異なる素材を扱う3組、木工・生嶋花さん、ガラス・奥平明子さん、陶器・三浦ナオコさん、それぞれの作品をご紹介いたします。
眺めているとゆっくり心惹かれていくもの。例えば季節の花や雲の形、朝露のような、よく知っている、繰り返されるものであるのに、目に留まると改めて嬉しくなるもの。心にやさしく触れる、そんな共通点を感じる作品です。
岐阜県多治見市を拠点に活動する造形作家、生嶋花さん。
制作において、やわらかなフォルムや触り心地にこだわり、曖昧で親しみやすさのある形や、絹のような滑らかな質感を引き出すことを心がけています。
家具店等で出る端材を使用し、荒削り後は旋盤などの機械を使わずに手作業で仕上げている生嶋さんの作品。手間のかかった工程によって生まれるしっとりとした手馴染みのよい作品は、目に留まり、触れるたびに愛着のある存在となってくれます。
神奈川県葉山町を拠点に活動するガラス作家、奥平 明子さん。
澄んだガラスに吹き込まれた奥平さん独自の控えめな意匠は、自然と日常の一部になじみます。
暮らしの中で使うこと、繰り返し使う中で日常の風景になっていくことを想像しながら作られた奥平さんの作品。ギザギザの凹凸が陰影を生み、ガラスならではのポイントになっているギザフチシリーズや、吹きガラスではめずらしいオーバル型のプレートが、いつもの食卓にささやかな華を添えてくれます。
岐阜県多治見市を拠点に活動する陶芸家、三浦 ナオコさん。
制作過程において、自分の意識外の力が作用し完成されていくところが陶芸の面白いところだと語る三浦さん。偶発的に起こった現象も観察し、美しさを取りこぼさないようにしています。
軽やかでありつつも、釉薬のムラや貫入の入り方、色合いなど、焼き物の豊かな景色を宿した三浦さんの作品。意識と無意識の絶妙なバランスが、クラシックとモダンを織り交ぜた、独自のニュアンスをつくりだしています。
3つの素材それぞれが呼応し合う本展。
作品が心の琴線に触れ、自然と手を伸ばしてしまうこともあれば、作品に触れてから、心にしっくりと染み込んでくることも。
そんな時間を過ごしに、ぜひ doinel にお越しください。
企画展 「Touch」
会場:doinel (ドワネル) 東京都港区北青山 3-2-9
会期:2024年 8月 2日(金) – 8月 13日(火) 12:00 – 19:00 水曜定休
※最終日 8/13 は 17:00閉店
◯ 8月 1日(木) は設営のため休業いたします。
生嶋 花(いくしま はな)
岐阜県多治見市を拠点に活動する造形作家。武蔵野美術大学と長野県上松技術専門校にて木工を学び、現在は木工作家として活動しながら、多治見市陶磁器意匠研究所にて陶芸の制作も並行。表現に適した素材や手法を判断しながら、日用の道具を中心に広い視点でのものづくりを行なっています。
木材への深い敬意と謙虚な姿勢を土台に、荒削り後は旋盤などの機械を使わずに手作業で仕上げています。時間を掛け丹念に磨いていくことで、木目よりもさらに微細な模様が鮮明に浮かび上がり、美しく自然な艶を放つようになると語る生嶋さん。手間のかかった工程によって生まれるしっとりとした手馴染みのよい作品は、目に留まり、触れるたびに愛着のある存在となってくれます。
https://www.instagram.com/hanaikushima/
奥平 明子(おくだいら あきこ)
神奈川県葉山町を拠点に活動するガラス作家。2000年に東京ガラス工芸研究所を卒業。ガラス工房に勤務後、12年ほど子育て中心の生活を送り、2016年に制作を再開。2021年から自宅の工房で制作を始めました。
つくることを仕事にしたいと考えたときに、思いついたのがガラスだったという奥平さん。主に吹きガラスの技法で作品を制作しています。
暮らしの中で使うこと、繰り返し使う中で日常の風景になっていくことを想像しながら作られた奥平さんの作品。ガラスの特性を生かした控えめな意匠が、いつもの食卓にささやかな華を添えてくれます。
https://www.instagram.com/okudaira_akiko/
三浦 ナオコ(みうら なおこ)
岐阜県多治見市を拠点に活動する陶芸家。北海道帯広市に生まれ、2009年に桑沢デザイン研究所を修了。その後、多治見市陶磁器意匠研究所を修了し、2013年より、岐阜県多治見市内のアトリエにて制作活動を始めました。
都内のアパートで1人暮らしをしていた20代前半の頃に、古い家具や器に出会った三浦さん。人の手の味が残るものを日々に取り入れることで、安心感や心地よさが生まれ、生活の質が変わったといいます。そのことがきっかけで、自分もそういうものを作りたいと思い、制作を始めました。
制作過程において、自分の意識外の力が作用し完成されていくところが陶芸の面白いところだと語る三浦さん。偶発的に起こった現象も観察し、美しさを取りこぼさないようにしています。
https://www.instagram.com/miuranaoko___/