with Unusual Structures and Shape
土ならではの荒々しい表情を大胆に生かしたプレート。ヘルシンキを拠点とする彫刻家/アーティスト Mari Paikkari (マリ・パイッカリ) による作品です。
うねりやシワ、ひび割れのような荒々しくも個性豊かな表情を持つ Mari のプレート作品。元々窯の中の作品が倒れてしまったことで偶然に生まれたという割れたプレートをきっかけに、多くの段階を経て、丁寧なコントロールのもと制作しています。
20年近くの研究で得た粘土の性質への理解をベースに、粘土の乾燥による自然なテクスチャーを取り入れ、焼成での変形を誘発する造作を施すなど、陶土の質感を生かした美しいオブジェとして仕上げています。
環境技術をはじめ、ビジュアルアートやセラミック&グラスアート、彫刻などを幅広く学び、アアルト大学にて応用美術とデザインを専攻。活動は独創的なセラミックプレートの制作だけでなく、陶器の音や動きなど3次元の表現を伴う空間インスタレーションなど、陶芸の無限の可能性を追求し、空間における構造や形状を探求しています。
粘土を扱うことは自分と素材との絶え間ない対話であり、それは対象物が真の形と外観を見つけたと感じるまで続くという Mari。洗練された表現で見せる粗野なテクスチャーを、目で手触りで、素材や色の組み合わせで、自由に楽しみたいセラミック作品です。