2022年1月21日(金) より ‘Colors of Patina’ と題して、doinel では2度目の展示開催となる「千sen」と、そして初めてのご紹介となる陶芸家 瀬川辰馬(せがわ たつま)さんによる作品展を開催いたします。
真鍮をメインに無駄のないミニマルなものづくりを行う金工造形師 西本卓也さんと、彫金師 長尾ゆきさんによる「千sen」。製造方法や意匠の気配が重くならないよう意識された作品は、主張しすぎることなく、さまざまな場所に調和する軽やかな空気感を纏っています。
一方で、アルミニウムや硫化銀など、これまでの陶芸の歴史で使われてこなかった素材を用いて実験的な作品を制作している瀬川辰馬さん。その代表例である「硫化銀彩」の器は、陶器の表面に焼き付けた銀を硫黄と反応させることで重層的な色合いを実現しています。
いずれも経年によって風合いが遷移していく金属を素材に扱う両者。本展では “モノ” を通じて可視化される「時間」という概念にフォーカスしました。
千sen は無垢の真鍮で作る照明を中心に、カトラリーなどの生活小物も展開。
瀬川さんには硫化銀彩をメインに、アルミニウム彩や黒土象嵌なども交えた陶器作品をご用意いただきます。
日常の道具が使い手とともにさまざまな経験を重ね、二つと無い独自の表情に変化していく様子は、私たちに深い愛着をもたらしてくれるもの。目に見える “モノ” の姿のその先や、ともに過ごす時間を、ぜひ想像しながらお楽しみください。
千Sen / 瀬川辰馬 作品展 Colors of Patina
会場:doinel (ドワネル) 東京都港区北青山 3-2-9
会期:2022年 1月 21日(金) – 1月 30日(日)
営業時間:12:00 – 19:00 水曜定休
◯2022年 1月 20日(木) は展示設営のため休業いたします。
◯状況によりご入店をお待ちいただく場合がございます。あらかじめご了承ください。
◯千Sen の作品は online store でもご紹介を予定しています。
千sen
奄美大島を拠点に真鍮をメインにしたものづくりを行う金工造形師 西本卓也さんと、彫金師 長尾ゆきさんによるブランド。彫金学校を卒業後、ベルギー・アントワープのスタジオに勤務。2008年に帰国した後ジュエリーブランドを立ち上げ、2年間ヨーロッパをはじめとした国内外で活動しました。2011年からは真鍮を使ったインテリアプロダクトを中心に制作。日用品から建築金物、照明に至るまで多岐にわたるラインナップを発表しています。
無駄のないデザインは、ミニマルでありながら強度に配慮し、素材を適正に構築することで実現されたもの。製造方法や意匠の気配が重くならないよう意識された作品は、主張しすぎることなく、さまざまな場所に調和する軽やかな空気感を纏っています。
http://www.senkanamono.com/
瀬川辰馬(せがわ たつま)
1988年神奈川県出身の陶芸家。大学卒業後に多治見市陶磁器意匠研究所で陶芸を学んだのち、現在は東京千住のアトリエにて制作活動を行っています。
映画や音楽、文学などにおいて、個人的で孤独な表現に惹かれるという瀬川さん。自身もユニークなものづくりを志し、アルミニウムや硫化銀など、これまでの陶芸の歴史で使われてこなかった素材を用いて実験的な作品を制作しています。
瀬川さんの代表的な作品の一つである「硫化銀彩」の器は、陶器の表面に焼き付けた銀を硫黄と反応させることで重層的な色合いを実現したシリーズ。金属の特性によって、時間の経過とともに遷移していく表情は、日々手に取る生活道具を媒体に、さまざまな気づきや思慮のきっかけを与えてくれます。
http://tatsumasegawa.com/