Primitive, Powerful and Modern
プリミティブで力強く、それでいて古さを感じさせないモダンな印象。地域や時代を超えた存在感をまといながら、普段の生活に馴染む簡素な佇まい。鹿児島を拠点に活動する野口悦士(のぐち えつじ)さんによる器です。
陶芸を志して種子島に渡り、唐津・アメリカ・デンマークなどでの滞在制作を経て、現在は鹿児島を拠点に活動している野口さん。唐津焼の作家 中里隆氏に師事しながら、独自に考案した築窯技術とともに海外の工房とも交流を図るなど、国内外で経験を重ねてきました。
既存の形式や習慣にとらわれない広い視点でつくられる器は、地に根ざすかのように、プリミティブで力強い。それでいて普段の生活になじむシンプルでモダンな存在感。
料理を盛り付けた時、あるいは花を入れた時に完成する、と話す野口さんの器。土と釉薬というシンプルな素材に向き合いながら、様々な試みや作為を巧みに加え、独自の作品に焼き上げていることが伝わります。
土の質感や釉薬の表情、焼成が器に残す偶然の痕跡が、視覚だけでなく手触りからも感じられる器です。
○野口悦士 作品展 Sight the Soil
2021年 7月 30日(金) – 8月 10日(火)の期間、doinelにて開催した作品展
https://doinel.net/store/20143
○野口さんへのインタビュー https://doinel.net/journal/20210