Shifting Light and Shadow
簡素な佇まいの中に手作業の揺らぎも感じられる、陰影が引き立つ器。陶芸家 岩田哲宏(いわたてつひろ)さんの作品です。

一見無機的とも言える、工業製品のように簡素な佇まいが特徴の岩田さんの作品。建築を学んでいたという学生時代や、インテリアショップ勤務などの経歴を背景に、独自の視点で制作に向き合っています。

幼少期は鳥取県の日本海沿岸の地域に育ち、大きなコンクリートの防波堤に移ろう光や影の様をじっと見ていたそう。その原体験が、平面や曲面による光の反射や回り込み、エッジによる陰影の切り返しなど、光の影響に最重点をおいた現在のものづくりに影響していると言います。

天候や時刻、照明など、光の質感によって、グレイッシュに見えたり黄みがかったりと、表情を変えていくアイボリーのトーン。
土と石を合わせた人工的な「半磁土」を素材に、釉薬はあえて経年変化が起きにくいよう、貫入の入らない調合の透明な石灰釉を使用。素材選びにおいても主張を抑えた選択をすることで全体のバランスをとっています。

岩田さんの象徴的な作品である「エッジプレート」。印象的な陰影を生むフチの立ち上がりは、持ちやすく、最後までしっかりとすくい切ることもできる実用性も高い形です。
ミニマルなフォルムだからこそ、陰影やろくろの跡など微かな表情が生かされる器です。







