Resonate Inside
動物の姿などを通じて、内面で響き合うような抽象的なものを描き出しているという、平澤まりこさんによる作品。1枚きりの版画「描版画」です。
イラストレーターや版画家、またエッセイストとして多岐に渡る分野で活動する平澤まりこさん。近年ではモノタイプの手法による1枚きりの版画「描版画」を中心に個人的な表現にも力を入れる他、陶芸などの新しい素材や手法にも意欲的に取り組むなど、創造の幅を広げています。
平澤さんの「描版画」は 1枚しかできない版画「モノタイプ」に分類され、直接絵を描くのに近しい手法で表現されています。
作業を行うのは、かつてパリに存在し、ピカソやシャガールなどが通ったといわれる版画工房「アトリエ・ムルロー」から引き継がれた歴史あるプレス機。現在も実働している貴重なそのプレス機のある工房に通い、制作をしています。
版面全体に塗ったインクを布で拭き取ることで現れる線には柔らかな奥行きが宿り、心象風景のような輪郭を生み出します。何色とも形容しがたい絶妙な色合いは、刷り師の方にイメージを伝えて都度インクを調合してもらうという、その時にしか出会えない色。
そんな線や色に想いを重ねながら、世界を曇りのないまなざしで汲み取ろうとする平澤さんの手によって、一つ一つ描き出されました。心の中に誰もが持つ温もりを灯火のように照らしてくれる作品です。
○doinel外苑前店舗にて作品展開催中です。
平澤まりこ “小さきもの 大きなひとつとなりて”
2021年 12月 4日(土) – 12月 14日(火)
https://doinel.net/store/21397
○平澤まりこさんへのインタビューはこちらからご覧ください。
https://doinel.net/journal/21392