Expected to Rain
繊細に重なり合う合板のパーツが描く淡いグラデーション。幾何学的な連なりが有機的な雨雲を感じさせる Inni Pärnänen(インニ・パルナネン)による壁掛け作品です。
ヘルシンキを拠点とするジュエリーアーティスト/デザイナー Inni Pärnänen。彫金やデザインを学び、90年代末から自身の名でコレクションを発表。立体感と構造に強くこだわり、幾何学的基盤の上に生み出される3次元構造が特徴の作品を生み出しています。
円形の合板パーツを一つ一つ繋ぎ合わせるという、時間のかかる作業を経て完成する ‘Weather Forecast’ シリーズの作品。
Inni の作品において重要な視覚的役割を担う幾何学形体。繰り返される円は美しく繊細なグラデーションを描き出し、私たちの知覚や思考を海や空の陰影へと導きます。
この作業工程は、人工的な構造物と自然の形との間に見られる類似性の観察によって導かれたもの。1つの要素の繰り返しにより全体が生まれるという哲学的な考えに基づいています。
レリーフとしての要素がありながら、平面的にも扱うことのできる壁掛け作品は、日常に取り入れやすく、自然な存在感で様々な空間に調和します。