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journal, my favorite ○△□My favorite “The landscape of Skogskyrkogården”

旅行好きの父の影響で、小さい頃から幾度と(大人になった今でも)家族旅行に行く我が家。色々な景色を見せてもらって、それは少なからず今の私をつくっている。そんな環境で育ち、私もどこかに行きたくていつもそわそわしている。

初めて友人と行った海外は 20歳の夏の北欧旅行。もともとインテリアや空間デザイン志望で美大に入ったので、よく雑誌や画面で見ていた空間に、実際に身を委ねる幸せを感じていた。その中でもずっと心に残っているのは、スウェーデンはストックホルムの森の墓地。目の前に広がる広大な丘、遺族の心に寄り添う火葬場と礼拝堂。森では、故人が静かに眠っている。お花も生けるのではなく、墓石のそばに慎ましく咲いていた。いままで墓地は、少し湿気があって、緊張感のある印象だったのに、そこは、公園のように爽やかで、とても良い空気が流れていた。あまりの心地よさに離れられないでいると、お婆さんが一人、森の中の墓石の方へふらりと歩いてきて、その前に咲いているお花に水をやっている姿を見かけた。お墓参りのように仰々しくなく、あくまで日常のなかに、故人に会いにいくという行為があるんだな、と静かに感動したのを覚えている。

帰国してすぐ初めての展示が控えていて、何を作ろうかと考えたとき に、あのお墓のことが頭から離れなくて、私も、日々忘れていく何か、に対する献花のような作品を作りたいと思い、ガラスで花を咲かせた。あれからもう10年近く歳月が経っているけれど、今も私は そのモチーフで作品を作り続けている。出会う風景や人や出来事に、気持ちを動かされて日々制作に励んでいる。最近はなかなか足を伸ばせていないけれど、お気に入りの場所を見つけに、また旅に出たい。

 

Written by:八木 麻子( yagi asako glass works / ガラス作家)
1987年生まれ、東京都出身。武蔵野美術大学大学院造形研究科デザイン専攻工芸工業デザインコース2012年修了。氷菓子のような繊細さと優しい色合わせが絶妙なガラス表現で、在学中から注目を集めてきた。2016年6月11日-28日、doinel で4度めの個展を開催。

doinel journal May 2016はこちら

update: 2016.05.01

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