
Reflects the Colours of Natural Scenes
身近な風景を映す釉薬表現と影の見え方まで考慮されたフォルム。陶芸家 大野 藍(おおの あい)さんによる作品です。
イギリスのバース・スパ大学とフィンランド アアルト大学大学院にて陶芸とデザインを学び、韓国やデンマークでも活動を重ねるなど、海外で培った経験を基礎に、風土や空間に調和した色や素材を研究している大野さん。土地によって変化する風景や住空間、四季の移ろいや自然の微妙な色合いなどをインスピレーション源に、特に釉薬表現に力を入れています。
大野さんの作品ならではの様々な釉薬と土のバリエーションは、釉薬の性質や、土の組成との化学的な相性を地道に実験し、そのデータの積み重ねから生み出されたもの。
一色の中にも微細な色の粒子が感じられる釉薬表現と、素材を活かしたミニマルで安定感のあるフォルム。全体を通して身近な風景や自然現象などのイメージをシンプルに描き出します。
左上から右、左下から右の順
桜吹雪 cherry blossom 水面をたゆたう桜の花びら
吹雪 snow storm フィンランドの昼間の雪景色
星降る夜 starry night blue 星に満ちた夜空
苔緑 moss green 森の緑を反射する湖面
夜の吹雪 snow storm at night 街灯に照らされ、ほんのり黄色に色付く夜の雪
設置面のエッジを面取りすることで生まれる濃い影が、一層引き立てるフォルム。光と影の表情が織り込まれ、日常の風景に新たな色を添える作品です。