Sensory Projection Materials
岩絵具と金属箔が控えめに彩る繊細な和紙とワイヤー、それらが紡ぐ軽やかな非日常の空間。造形作家、宮下香代(みやした かよ)さんによるモビールとオブジェです。
しなやかさと繊細さ、美しさと強靭さを持ち合わせた和紙という素材に出会ったことをきっかけに、その風合いや質感を活かしたものづくりを続けている宮下さん。
日々の中で目にするものや感じることに心を寄せ、そこから生まれる感覚を、組み合わせる繊細な素材に投影するかのように形に昇華しています。
螺旋状の建築物を思わせるオブジェ30。和紙を彩るのは貝殻を原料とする白色顔料である胡粉。胡粉の微妙な厚みと繊細なきらめきが、螺旋の陰影をより一層印象深いものにしています。
花形の輪っか状のオブジェ28は、置くだけでなく、壁にかけたり、天井から吊るしたり。さまざまな見せ方でお楽しみいただけるオブジェです。
大きく軽やかに空間を舞うモビール 1。かすかなきらめきを内包する岩絵具で彩られた丸いパーツは、移り変わる陰影の中で繊細な表情を見せてくれます。
宮下さんの手が紡ぎだす形は、幾何学的な要素も感じさせながら、どこか有機的。軽やかな素材で構成されるオブジェは主張しすぎることなく、さりげない存在感で新たな景色を見せてくれます。
ふとした瞬間に見る者の感覚を「非日常」へと繋げてくれる造形作品を、ぜひ日々の暮らしに取り入れてご体感ください。