Connecting to the Extraordinary
いつもの空間を非日常へつなぐ軽やかな線と面。造形作家 宮下香代(みやした かよ)さんによるモビールとオブジェです。
主に和紙とワイヤーを用いたモビールやオブジェなどを制作する宮下さん。しなやかさと繊細さ、美しさと強靭さを持ち合わせた和紙との出会いをきっかけに、その風合い・素材感を活かしたものづくりをスタートしました。
貝殻を砕いた「胡粉」など、日本画で使われる絵具の美しさにも惹かれていると語る宮下さん。日々の中で目にするものや感じることに心を寄せ、そこから生まれる感覚を、組み合わせる繊細な素材に投影するかのように形に昇華しています。
宮下さんの手が紡ぎだす形は、幾何学的な要素も感じさせながら、どこか有機的。軽やかな素材で構成されるモビールは、微かな風にも対話するように動き出し、新たな景色を見せてくれます。
穏やかな余白を感じさせる独自の空気を纏い、さりげない存在感でその場の情景に調和します。ふとした瞬間に見る者の感覚を「非日常」へと繋げてくれる造形作品です。