2025年 5月 16日(金) より、doinel では4回目となる 陶作家 植田 佳奈(うえだ かな)さんの作品展を開催いたします。
植田さんは神奈川県を拠点に活動する陶作家。土での質感表現の可能性を探る新しい陶芸を目指し、気の遠くなるような工程を経た象嵌作品や、独自の着想によって生み出されたオブジェなど、明確な用途を持たないものから器まで、感性的なものづくりに向き合っています。
自然物の生成過程、またその質感や形態の構成に目を留め、日頃からじっくりと観察しているという植田さん。動物の毛並みの流れ、蚕の繭の肌理など、極小の造形をみつめるミクロの視界から、水の中を転がってきた石から途方もない時間の積層を汲み取るマクロの感覚まで。柔軟な感受性によって生み出される作品は、自然物が持つ神秘的なありさまを、土という身近な素材によって追体験させてくれます。
地表のあらゆるものの質感に関心を持ち続ける、植田さんの探究心を感じさせる作品。代表作とも言える象嵌一輪挿しに、骨や珊瑚を思わせる多孔質のオブジェや、石のプレートのようなオブジェまで。手のひらサイズの作品の中に小宇宙が詰まっているようです。
最近は器など用途のあるものも制作している植田さん。ねじれた取手のマグカップや石のようなずっしりと重みのあるプレートなど、食器としての使いやすさとは異なる視点で制作しています。用途のないものの延長線上にある、土の特性や好きなかたちから生まれた植田さんならではの器です。
制作を通じて自然の摂理を実感し、作品へと昇華していく植田さんの試み。置いておくだけで、じっと見ていたくなるような落ち着きを与えてくれます。ぜひ手に取って多様な形との出会いをお楽しみください。
植田 佳奈 作品展
会場:doinel(ドワネル) 東京都港区北青山 3-2-9
会期:2025年 5月 16日(金)- 5月 27日(火)12:00 – 19:00 水曜定休
※最終日 5/27 は 17:00閉店
◯5月 15日(木)は設営のため休業いたします。
◯ご来場前にご一読ください。
・状況により店内の入場制限を行い、整理券を配布する場合もございます。
・作品の購入制限を設けさせていただくことがございます。
・展示作品のお取り置き、ギフトラッピング、ご配送は承れません。
・お支払い方法は現金とクレジットカード、QR決済(PayPay)、交通系電子マネーなどがございます。
植田 佳奈(うえだ かな)
1992年に生まれ、武蔵野美術大学にて陶磁を専攻し、現在神奈川県を拠点に活動する陶作家。土での質感表現の可能性を探る新しい陶芸を目指し、気の遠くなるような工程を経た象嵌作品をはじめ、独自の着想によって生み出された多孔質のオブジェなど、明確な用途を持たない感性的なものづくりに向き合っています。
https://www.instagram.com/uedakana_/