4月28日 (金) より doinel外苑前店舗にて、フィンランドのアーティスト マリアンネ・フオタリ作品展「Infinite Bloom」を開催いたします。
枯れることなく無限に咲き誇る花々によって観る者を魅了したいというマリアンネの想いから生まれた、花々を表現した陶作品「Ceramic Flowers」。テキスタイルブランドのアートディレクターもつとめるマリアンネは、陶作品においても、時間をかけた織物のように細かなパーツの集積で全体像を仕上げて行くアプローチを得意としています。
彫刻的な存在感とともに親しみやすさを持ち合わせた陶の花「Ceramic Flowers」は、一枚一枚手作業で形作った小さな陶のパーツを重ね合わせ、微妙な色彩に焼き上げた作品です。手作業の跡を残した花弁のディテールからは微細な息づかいが感じられ、時間と手間を掛けて紡がれたその連なりは、しなやかで普遍的な美しさを宿しています。壁の上で立体的に咲く陶の花は、細部へのこだわりと絶妙な色彩の重なりが存在感を放ち、空間と調和する佇まいからは花本来のピュアな慎ましさも感じられます。
日本のインテリアにも取り入れやすいやわらかな色使いと、マットからツヤまで繊細な質感の組み合わせ。重なる花びらにより生まれる陰影も印象的な陶の花々。空間にやさしく寄り添い毎日を彩ってくれるマリアンネの作品をお楽しみください。
マリアンネ・フオタリ作品展 – Infinite Bloom
Marianne Huotari Exhibition
会場：doinel (ドワネル) 東京都港区北青山 3-2-9
会期：2023年 4月 28日(金) – 5月 9日(火)
営業時間：12:00 – 19:00 会期中無休
［初日 20:00まで / 最終日 17:00まで］
◯マリアンネの作品はこちらからご覧ください。
https://doinel.net/product/brand/marianne-huotari
◯こちらから2021年のインタビューをご覧いただけます。
https://doinel.net/journal/19628
Artist Visit
2023年 4月 28日 (金) 18:00 – 20:00
マリアンネ本人が本展示に合わせて来日、初日夜に在廊予定です。
どなたでもお越しいただけますので、この機会にぜひお越しください。
Infinite Bloom – Marianneより展示に寄せて
静物画において花は無常の象徴とされ、私たちの存在の短さを思い起こさせるものです。花は儚くもしぶとく、逆境にも耐え、自然の力に依存する存在でもあり、最後には必ず枯れてしまいます。
粘土で花を作る過程にも同じような瞬間があります。粘土を手のひらに押し付けて指でつまみ、それぞれの花びらを形作る。乾くのを待って一晩低温で焼成し、花びらに沿って筆で釉薬をかけ、また二晩かけて焼成する。しかしこの時点で時間の感覚は逆転しています。粘土は陶になり、完成した花が無限に咲き誇るのです。
In still-life paintings a flower symbolizes impermanence – a reminder of the shortness of our existence. A flower is fragile yet unyielding, standing through challenging circumstances and being dependent on the natural forces. Nevertheless, at the end a flower will inevitably wither.
Processing clay flowers has the same momentary: forming each unique petal by pressing clay against palms and pinching between fingers then patiently waiting them to dry, firing low overnight, applying the glaze by brush along the petals and firing again this time over two nights. But now the perception of time is reversed – clay has become ceramics and completed an infinite bloom!
Marianne Huotari（マリアンネ・フオタリ）
1986年生まれ、フィンランド ヘルシンキを拠点に活動するセラミック/テキスタイルアーティスト。「Arabia Art Department Society」のメンバーとしてアラビアのアトリエで制作している。並外れた細部へのこだわりと絶妙な色彩センスが特徴で、アートやデザイン作品の制作にとどまらず、フィンランドのテキスタイルブランドである「Finarte」のアートディレクターとして、日常使いのためのテキスタイルデザインも手掛けている。代表作品でもある細かな陶パーツをワイヤーで繋げた「ceramic wall rugs」は、フィンランドの伝統的な毛織物「リュイユ」にインスピレーションを受けたもの。本来リュイユに用いられるウール素材を陶に置き換えることで、伝統への敬意を込めながら、現代的な解釈によって独自の作品制作を続けている。「ロエベ クラフト プライズ 2022」ファイナリスト30名に選出。
https://www.instagram.com/mariannehuotari/
