Blurred Landscape
波に洗われたガラスの質感、風化した壁面、さまざまな情景を想起させる白。陶芸作家 赤嶺学(あかみね まなぶ)さんの作品です。

ひび割れたようなテクスチャーと、その大胆な表情に反して白く滑らかな肌触りの意外性が印象的な赤嶺さんの作品、「殻(crust)シリーズ」。素材の持つ白さや明るさ、陽の要素に惹かれて、陶土ではなく磁土を用いて制作。素材の清々しさと優美なフォルムが、険しい表情をやさしく際立たせています。

木肌を思わせる表面の筋と抜けるような白のモノトーンのコントラストに、合間に覗く淡い色が微かにやわらかさを添えます。

壺や花器のフォルムを借りたオブジェとして作品を制作しているという赤嶺さん。「ぼんやりした風景」や「ピンボケの写真」のような、見る時の心情によりさまざまなイメージを引き出せる作品を意識して制作しています。削ぎ落とされた造形は、多様な情景を想起させる余白となっています。

お花や植物を生けるほか、そのままオブジェとして楽しむのもおすすめの花器。ビーチグラスを思わせる滑らかなエッジの仕上げや、風化した塗装のような柔らかな色が一体となり、空間に新しい風景をもたらします。

デスクまわりなど普段目に入る身近な場所に置いて、また複数組み合わせるなど、様々な楽しみ方ができそうな小型の花器。密度のある殻テクスチャーが施された花器は、小さいながらも存在感があります。

安定感のある造形をベースに、素材とフォルムとテクスチャーが生き生きと響き合う作品は、空間に新しい風景を見せてくれます。

























