日本とオランダを拠点に活動するデザイナー/ジュエリーアーティスト 本多沙映(ほんだ さえ)さんによる「EVERYBODY NEEDS A ROCK mini stone – HOMARE」。
「EVERYBODY NEEDS A ROCK」シリーズの、小さな人工石です。
自然と人工物の境界線が曖昧になりつつある現代を俯瞰で見つめながら、オルタナティブな美意識を探究している本多さん。
自然の模倣という枠を越えたクラフトマンシップにフォーカスしたウェアラブルな硝子真珠のジュエリーコレクションや、造花を植物学的な観察対象として採集・研究したセミフィクションの植物図鑑など、独特の視点と詩的なアプローチによって既存の価値体系にゆるやかに疑問を投げかけています。
「EVERYBODY NEEDS A ROCK」は、プラスティグロメレート(plastiglomerate)という新種の石にインスピレーションを得てはじまったプロジェクト。プラスチックごみと自然物が熱によって溶け固まり生成されたその石たちは、生分解されず遠く先の未来まで残り、地層に記録されていくといわれています。遠い未来で、もしかしたら誰かがその石を掘り起こし、まるでルビーやサファイヤを扱うように大切にそれを磨き上げていっているかもしれない。そんな想像からこのプロジェクトがスタートしました。
プラスティグロメレートの生成のプロセスの原理を真似して、街中に落ちているプラスチックゴミ、そしてその周りに落ちている自然物を収集。それらを熱によって溶かし合わせ、カットや研磨を施し人工石として磨きをかけていきます。そうして出来たひとつひとつの石はそれぞれに唯一無二の色柄をまとい、異なる物語を内包しています。ダイヤモンドが単なる地球形成における地下底活動の産物であるように、この石は現代文化が生み出した堆積物です。プラスチックごみのような見過ごされたものを大事に扱い祝福することで、新しい価値を生み出し、日常の何気ない風景を違う角度から見る視点を提案しています。
「EVERYBODY NEEDS A ROCK mini stone – HOMARE」は、神奈川県 藤沢市で見つけたごみから作られたもの。
構成成分となったごみなどの素材情報や、素材の発見場所、日にち、環境などが記録された証明書も付属します。
キャビネットなどの上で箱ごと平置きにして飾ったり、取り出した石をそのまま並べたり、アートピースをインテリアの中で日常的に楽しむことができます。
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Identification:HOMARE
Components:
布パッケージパッケージ 1個
雪ほまれのラベル 1枚
雑穀米のパッケージ 1個
砂
Origin:
35°18’28.6″N 139°29’10.4″E
Mined date:
5 May. 2022
Surroundings:
ビーチボールをする中学生15人
空に溶け込む水平線
延々と続く渋滞
ベランダで日向ぼっこする観葉植物
◯発送日について
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item details
サイズ:
box: 10.5 x 10.5 x h3.5 (cm)
stone: 約 3.5 x 3 x h2 (cm)
※こちらの箱は壁面に飾ることのできる仕様ではありません。
Sae Honda
本多沙映(ほんだ さえ)さんは、日本とオランダを拠点に活動するデザイナー/ジュエリーアーティスト。武蔵野美術大学にてデザインや木工技術を学んだ後、アムステルダムのヘリット・リートフェルト・アカデミーのジュエリー学科を卒業。その後、国内外でジュエリーやアート作品を中心とした作品を発表するほか、コミッションワークも手がけています。
自然と人工物の境界線が曖昧になりつつある現代を俯瞰で見つめながら、オルタナティブな美意識を探究している本多さん。プラスチックごみから人工石を生成するプロジェクトをはじめ、自然の模倣という枠を越えたクラフトマンシップにフォーカスしたウェアラブルな硝子真珠のジュエリーコレクションや、造花を植物学的な観察対象として採集・研究したセミフィクションの植物図鑑など、独特の視点と詩的なアプローチによって既存の価値体系にゆるやかに疑問を投げかけています。
根底にある価値創生に対する強い関心から、プラクティカルな用途に制限されず、また「価値」という概念と密接なジュエリーの形態を起点に創作することが多いと語る本多さん。鮮鋭な洞察力から生まれたコンセプチュアルな作品は、現行世界への考察と好奇心の結晶として、観るものに柔軟な視点を与えてくれます。
アムステルダム市立美術館、アムステルダム国立美術館、アーネム博物館に作品が永久所蔵されるなど、その活動は国内外で評価されています。