茨城県を拠点に活動するガラス作家、遠藤 章子(えんどう しょうこ)さんによる「pebbles」です。
原型から石膏型を作成し、電気炉の中で雌型にガラスを鋳造するキルンキャスティングという技法を用いて制作を行う遠藤さん。電気炉から取り出した後に石膏型からガラスを割り出し、その後は必要に応じて削ったり磨いたりと手を施し、一点一点を仕上げています。
長い時間を海で過ごしてきた小石と、遠藤さんの手によって生み出されたガラスが融合した「pebbles」。
じっと見つめたり、手のひらに包んでみたりしていると、不思議と愛着が湧いてきます。
「ガラスはただそこにあるだけで、魅力のある素材」という考えから生まれる作品は、いずれも強い表現ではなく、控えめな美しさを放つもの。
自然と手が伸び、触れてみたくなるような質感とフォルムの作品は、鑑賞者の純粋な心の機微を受け入れるぬくもりを宿しています。
item details
素材:ガラス、海の小石
サイズ:
A...約 h3.5 x 4.5 x3.5 cm
B...約 h4 x 4 x 3.5 cm
C...約 h5 x 5 x 3.5 cm
接着により仕上げているため、力を加えると破損する(剥がれる)恐れがあります。お取り扱いにはご注意ください。
Shoko Endo
茨城県を拠点に活動するガラス作家。筑波大学芸術専門学群在学時より、ガラスを素材とした作品制作に取り組んでいます。
原型から石膏型を作成し、電気炉の中で雌型にガラスを鋳造するキルンキャスティングという技法を用いて制作を行う遠藤さん。電気炉から取り出した後に石膏型からガラスを割り出し、その後は必要に応じて削ったり磨いたりと手を施し、一点一点を仕上げています。キルンキャスティングは、素材であるガラスと作り手である自分との間に少し距離がある方法で、その距離感のようなものが丁度良いと遠藤さんは語ります。
また、記憶の中の原風景と重なると感じたことも、ガラスという素材を選んだ理由のひとつ。雪の日の静けさや、晴れた日に感じられる空気の色など、遠藤さんが時々思い出して反芻する景色の記憶は、ものを作る上での原点となっています。