沖縄県を拠点に活動する 山本憲卓(やまもと のりたか)さんによる「炭化 花器 中」です。
山本さんは三重県志摩市出身の陶芸家。沖縄県立芸術大学にて陶芸を専攻したのち、大嶺實清(おおみね じっせい)氏に師事。現在は読谷村に工房を構え、灯油窯での作陶と並行しながら、コントロールの難しい登り窯での制作に打ち込んでいます。自然の石や岩などの存在に惹かれ、沖縄という環境からも多くを受け取っていると語る山本さん。自然現象に近い炎の流れを再現する登り窯で焼かれた作品には、予期せぬ質感や色彩が焼成の痕跡として残り、器が窯の中で経験した大きなエネルギーや、素材そのものの力を可視化しています。
「炭化 花器 中」は、登り窯での制作を重ねた山本さんが、その経験を元に灯油窯で制作したもの。コロナ禍によって多人数で行う登り窯の火入れが困難になってから、登り窯作品の化学的な組成や焼成反応などを細かく研究し、灯油窯でも劇的な窯変(ようへん)や深い味わいを再現することを可能にしました。
炭化焼成など複数回の焼成を重ねることによって、自然物に近い魅力を得た作品たち。その豊かな表情をより純粋に伝えるため、形状はごくシンプルに、そして洗練されたフォルムを心がけています。
視覚的な存在感はもちろん、手に取ると重みや複雑な質感が指先からも伝わる花器。生けた植物をおおらかに支え、そのままでも力強い美しさを放つ佇まいです。
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item details
サイズ:約 φ 9.5 x H 14 cm
素材:陶器
・サイズは目安としてお考えください。
・ひび割れや亀裂のようなディテール、ピンホールなどが見られる場合がございますが、制作過程で生じるもので使用には問題ありません。あらかじめご了承いただき、作品の味わいとしてお楽しみください。
Noritaka Yamamoto
山本憲卓(やまもと のりたか)さんは沖縄県を拠点に活動する陶芸家。三重県志摩市に生まれ、沖縄県立芸術大学にて陶芸を専攻したのち、大嶺實清(おおみね じっせい)氏に師事。現在は読谷村に工房を構えています。
土の魅力や素材感を引き出すことを念頭に、「あまり触り過ぎない」ことを意識しているという山本さん。独立後に登り窯で自身の作品を焼成したことが転機となり、灯油窯での作陶と並行しながら、コントロールの難しい登り窯での制作に打ち込んできました。自然現象に近い炎の流れによって焼かれた山本さんの登り窯作品には、予期せぬ質感や色彩が焼成の痕跡として残り、器が窯の中で経験した大きなエネルギーを可視化しています。
近年では登り窯作品の化学的な組成や焼成反応などを細かく研究し、灯油窯でも劇的な窯変(ようへん)や深い味わいを再現することを可能にした山本さん。炭化焼成など複数回の焼成を重ねることによって得られた豊かな表情からは、「圧倒されるような大きな自然に魅力を感じる」と語る山本さんの立つ地平が感じられます。
素材の表情を伝える意図から、ごくシンプルに削ぎ落としたフォルムを心掛けている山本さんの作品。その佇まいには、言葉を超えたプリミティブな美しさが宿っています。