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Christiane Perrochon Interview

2015.03.04

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Christiane Perrochon

Christiane Perrochonの器は、イタリア・トスカーナ地方にあるクリスチャンヌ・ペロションさんのアトリエでひとつひとつ作られています。
端正なフォルムの中にも、手による制作ならではのゆらぎが感じられるChristiane Perrochonの器からは、「クラフト」とも「大量生産」とも違った趣が感じられます。繊細な見た目と、手に取ってみたときに気づく丈夫さとのギャップも、生活の中で使う器として特筆すべき特長ではないでしょうか。
彼女は「釉薬には無限の可能性がある」と約40年も釉薬について研究し続けており、制作する食器のトーンはさまざまです。doinelでは、素材の質感がより感じられるグレイッシュなトーンのものをオーダーしています。独特の存在感を放つ器の製作背景をもっと知るため、ペロションさんへインタビューさせていただきました。

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- 作陶家になったきっかけについて、教えてください。 
15歳のときに陶磁器づくりを学び始め、スイス・ジュネーヴにあるthe École des Beaux artsとl’École des Arts Décoratifsに通いました。学校では、Edouard Chapallaz氏とPhilippe Lambercy氏という2人の素晴らしい教師に学び、粘土と、そして何よりも釉薬の技術に、あらゆる可能性があることに気づきました。 作陶家として、今までで私が最も影響を受けたのも、やはり彼らだと思います。

- アトリエを構えているトスカーナという土地との出会いについて教えてください。
70年代、夫とともにトスカーナに移りました。当時、トスカーナはまだ美しい丘と自然がある、人の手がつけられていない土地でした。丘の上にオークとオリーブの木に囲まれた一軒家を見つけ、自宅とアトリエを設けることにしたんです。 私が今住んでいる家は、かつては牧師さんの家だったもので、隣接した教会はショールームになっています。

- 創作のこだわりについて教えてください。
すべてのかたちは、ろくろの上で、手で作られています。スケッチブックにデザインすることもありますが、多くはろくろの上で直接生み出されます。どれも実用的でありながら調和がとれていると思います。

- どんな食器が好きですか? 
きれいなラインで自然な形をしたものが好きです。また、古い銀のカトラリーを愛用しています。母が好きだった、伝統的なマイセンの柄物の食器もお気に入りです。

- Christiane Perrochonの器は和食や和の食器との相性がいいと思うのですが、国際的なことも意識されていますか。
学生時代から宗磁(中国の宋時代の陶磁で簡美なフォルムと釉調をもつ)が一番好きで今でもずっとインスパイアされ続けているので、その影響があるかもしれません。また、20世紀初頭のフランスのストーンウェアも大好きです。

- Christiane Perrochonの器は色や形、質感の組み合わせでバリエーションがたくさんありますが、 国により人気の傾向の違いはありますか。
おそらく、どの国にもそれぞれ人気のシリーズがあると思います。日本では、とても薄い磁器”Shell”シリーズのピンクが人気です。アメリカでは対照的に、ストーンウェアの安定感ある食器類が好まれているようです。

- 豊かな食卓のために重要だと考える要素は何ですか。
豊かな食事は、新鮮な野菜、肉や魚、そしてラストの米やパスタによって構成されるものだと考えています。長い間イタリアに住んでいるので、スパゲッティ・アッラ・チーマ・ディ・ラーパ(ブロッコリーと菜の花に近い野菜のスパゲッティ)や、スパゲッティ・アイ・カルチョーフィ(アーティチョークのスパゲッティ)のような野菜のパスタを作るのが大好きです。

- 生活の中で一番好きな時間は、どんなときですか?
平日は、アトリエでの仕事が始まる朝が好きです。休日は、孫たち家族と一緒に過ごす時間を大切にしています。

- 今後の展望をお聞かせください。 
常に新しいプロジェクトを進めることが好きで、それが私のクリエイティビティの源です。陶磁器の新しいソリューションを見つけ、新しい釉薬の表現を創り出したいと考えています。

- Christiane Perrochonの器を使う人にメッセージをお願いします。 
私が器を作るのが大好きなのと同じくらい、使うことを楽しんでくれると嬉しいです。

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<Chirisitiane Perrochon(クリスチャンヌ・ペロション)> 
スイス、ジュネーブ出身の陶芸家。Ecole des Arts Decoratifsを卒業。ジュネーブのスタジオに勤めながら学校で陶芸を教え、1971年に独立。1979年にトスカーナに移り住みアトリエを構え作品づくりをしています。

writing:渡邊沙由里