最近、オーナーショップということばをよく使う。
自身で勝手に使っている造語で、どのような意味 かというと、店主個人の意思が反映されているお店のこと。最近ではじっとしてても簡単に ” 良い ” ものに出会える時代。そんなに簡単に出会えるようになると、ただ ” 良い ” だけでは面白くなくなってきてしまうけれど、「なぜ、これが好きなんだろう?」「これを作った人ってどういう人?」などと興味を持つことによってより深く面白くなっていくんじゃないかなと思う。
オーナーショップの店主は、デザイナーや作家さんと同様にお店というものに対し作品のように向き合い、お店やそこに携わるものやお客さんにも 独自の考えをもって接している。売れるから選ぶ のではなく、自身が売りたいものだから選ぶとい うように。(時には「売りたい」よりも「これが好き!」が先行していることもあるのだけど。笑。) その視点は多くの人に受け入れられる価値観とは 違い、かなり偏った、ある意味偏愛に近い視点。
でもそれはきっと携わる人たちの好奇心を刺激してくれる。そんなオーナーショップに出会えたり、 行けたりすると、良いモノと出会えた以上に満足 してしまう。そういったお店や人に出会いたくっていつも旅を続けている。
Written by:築地雅人 (doinel / biotope オーナー )
www.doinel.net / www.biotope.biz 雑貨店オーナー、トラベラー。年に 8~10回ほど海外へと買付けを行い、主にヨーロッパから家具や雑貨などの輸入卸、ディストリビューション業務も営む。
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